2011年1月30日日曜日

Herbert Chappellに捧ぐ

日記は後日書きます。動画はサウンドチェックで演奏した"The Gonk"(『ゾンビ』エンドロールバージョン)です。

2011年1月20日木曜日

ゾンビの肌

フラスコの稽古で迎えに来てくれる小濱君にサツマイモのサンバルを試食してもらったら、「肉系は作らないんですか?」と言われ、「そうか、世の中の人は肉が食べたいんだな。そういえば俺も食べたくなってきたなあ」と思いチキン・ココナッツ・マサラを作ってみたら激ウマだった。いつものヒング/カレーリーフ/マスタードシード/たかのつめが醸し出すマサラの世界とはうって変わって、シナモン/クローブ/ブラック・ペッパーが演出するエキゾチックな香りがココナッツの甘みと合流して劇的な味わいに。余ったご飯をレモンライスにしてみたら、これも美味かった。そういうわけでメニューはベジカレーだけでなくノンベジも用意することにして、お客さんの好みで選んでもらい、付け合わせとしてチャトニやダルラッサムやポリヤルなどを共通で付ける、というセットを思いついた。当面はこの方向で練っていくことにする。後日、内装の相澤君とか、小濱君と山沢君にチキン・ココナッツ・マサラを試食してもらい好評を得たのは言うまでもない。

さくら野でレコード市がある事をあゆ子が知らせてくれたので、初日に出かけてみる。ここ数年は探し物がレコ市で出ることは滅多になくなってしまい、やる気もどんどん失せているのだが、今回は小振りのレコ市ながらなかなか良い買い物が出来た。 最も敬愛するインプロヴァイザーで作曲家のMisha Mengelberg率いるICP Orchestra唯一の日本盤(掛け帯付き)が980円という信じられない特価。数年前は倍以上だったと思うけど(帯無し7インチ無しが2500円とか)、もうこういうのは人気無いのかな。ボートラ入りのCDで持ってるけど、オマケの7インチのミシャの顔の魅力には抗えず購入。また、前回の松栄で「アマルガム」を出してくれたグレートミュージックが、今回はよりレアな、かげろうレコードのフリーペーパーを格安で持って来ていたのですかさず購入。80年代の関西ニューウェーブの中では比較的地味だが粒よりの作品を出した兵庫のかげろうレコードが、こんな機関紙を出していたのは知らなかった。レーベル独自で集めたアンケート結果をコンピュータ(HITAC)でクラスター分析中とか、HE WASとViola Reneaが共同で、生物学者ワトソンの著書の一節からインスパイアされた討論会を行ないます、とか、記事がいちいち面白い。

レコ市からタワーへ移動し、溜まったポイントで「ZOMBIE(ディレクターズカット版)」を購入(というか頂く)。僕が知っている「ZOMBIE」はむかしテレビで放映されたダリオ・アルジェント版を更にブツ切りにした無残なバージョンだけなので、初めて完全な状態で観ることができた。ショッピングモールへ到着する前の給油のシーンなどは、全く知らなかった。朝倉さんはゾンビというと「バタリアン」しか知らないと言っていたが、ああいう風に肌がミイラか老人のようにシワシワになってしまったゾンビは、もはやゾンビとは言えない。「これが現実だ」のレーベル面の配色のモデルとなったゾンビの肌は、やはりロメロが創出した、このツルツルのオリジナル・ゾンビでなければならない。

2011年1月14日金曜日

さえずり


トンネルには入り口と出口は含まれない。それらは指し示されるだけである。トンネルは地下空間の謂であり、永久に内部である。ぼくらはトンネルにいる。トンネルの中でもし何事かが何事かに変換されていくとしても、それらがトンネルの外に出ることはない。(工藤冬里)

オレの声って聴きやすいよね。オレ、自分の声を聴いててそう思っちゃった。(高田純次)

人の脳には場所より便利な通路がある(エミリー・ディキンソン)

お願いだ、僕の身体を消さないでくれよ(ホールデン・コールフィールド)

澁谷さんには気は使わないです。多分。一生。(関雅晴)

墓場への途中にある妙なもの。人生なんてそんなものさ(クウェンティン・クリスプ)

水が流れ込んで
かさが増してる
気付かないなら
やがて骨までずぶぬれだ(ボブ・ディラン)

ダルがある程度やわらかくなったらホイッパーでカシャカシャとやります。粒がはやくつぶれて本場っぽくなります。ポイントはふきこぼさない程度の火で煮ること。ほかのことに気をとられていると絶対にふきこぼれます。かたづけがめんどうですから失敗しないように。(渡辺玲)

一日物云はず蝶の影さす(尾崎放哉)

2011年1月6日木曜日

引き裂かれた夕食

年末に藤野君が来てくれて映画の話に付き合ってもらったり、年明けすぐに生田ちゃんと森君が、このまえの大阪で知り合ったばかりの笠井さんと高安さんを連れて来てくれたり、あゆ子にカレーの試食をしに来てもらったり(2回目)、里帰りした福ちゃんと虎太郎君・清水ちゃんと美唯ちゃんが来たりと、ふだんはそれほど来客のない我が家は年末年始に賑やかだった。人が来るたびにコーヒーやチャイ、カレーなどを試飲・試食してもらい感想をもらうのが楽しみとなった。店が始まったらそれこそ毎日人が来るわけで(というか来なかったら生活できない)、ここぞという時にまともに喋れなくなる持病を持っている自分自身にかなりの不安を感じつつも、準備は着々と進んでいるのであった。
カレー作りも相変わらず続いているが、カレー伝道師・渡辺玲氏の功績で以前よりも南インド料理のレシピをネットに上げている方が増えており、参考にさせて頂く。先日は付け合わせ系の充実のため、インド流ピザソースと呼ぶべきトマト・チャトニ、揚げたダルとココナッツ・ファインとスパイスのミックスが香ばしくて美味しいココナッツ・チャトニ、それと得意料理のマッシュポテトカレーなどを一気に作ってみる。それぞれ主役を張るようなカレーではないが、いずれもカレーの常識を打ち破るインパクトがあり、作っては面白がって食べる、ということを繰り返している。そうこうしている間にもサンキュウ農園から定期的に届けられる野菜のうちカレーに使わない食材が放置されたり、志津川のナツの実家からお正月ならではの食料が段ボールで届いたりして、カレー以外のものも食べないわけにはいかなくなってくる。連続でカレーを食べた末の夕食で久々に白菜の味噌汁などを飲むとあまりの美味さに驚いたりしつつ、また翌朝にはカレーの残りを消費しなくてはならない。そしてまた餅を地味に食ったり、ミカンをつまんだりしているので、常に腹が満たされつつ食文化的には引き裂かれている感覚がありオカシイ。
人形劇好きの高安さんに見てもらおうと昔のVHSを漁っているうちに、生田ちゃんとナツがやっていたポンコレラのビデオ以外にも、最初の頃のIGLOO MEETINGの記録なども出てきて、タイムカプセルを開けたような気分になる。中でも高玉君のNow She's Blackは、懐かしいというだけでなく、今でも十分に人を興奮させるオーラを放っている。チャーミングで、パワフルで、バカバカしい名曲の数々。もうライヴはやってないのかもしれないけど、いつか機会があったらまた会いたい、古い友達の一人だ。
年末年始は全然映画を観なかった。深夜にテレビで放映された「東京タワー」をボーッと観たぐらいか。前に観た時はそれほど気にしていなかった内田也哉子が随分良く見えた。エンドロールの甘ったるい主題歌は映画をブチ壊していると思うが、今回の放映では歌い出しすぐでブツッと断ち切ってくれたので気持ち良かった。