2011年3月2日水曜日

喫茶ホルン

まさか自分が40歳になって喫茶店を経営することになるとは思わなかった。自分自身だけでなく、周囲の人の誰もが、そんな事は考えもしなかっただろう。午前中に朝市でマグロの頭天やししとう、ココナッツミルクなどを買って、その日のポリヤルなどを仕込み、12時から21時までひたすらカレーをサーブしたりチャイだのカフェオレだのコスタリカ深煎りだのを提供しまくり、汚れ物を洗いまくり、お客さんにひたすら感謝し、店内ではPortsmouth SinfoniaやNeu!などをかけて喜び、閉店直前から明日のサンバルやマサラやクートゥを仕込み、シンクのゴミ受けネットを交換し、死ぬほど煙草を吸いまくっては灰皿を洗い、翌朝の買い出しや仕込みの事を考え、ナツと接客の事やメニューの出し方の方針などについて話し合い、自転車のカゴにパンパンになったプラごみ袋や段ボールの束などを乗せて帰宅し、寂しがっていた猫を過剰に可愛がり、もはや完全に間違った使い方をしているTwitterでその日のシメみたいな事を書いて、なぜかインスタントコーヒーを飲んで死ぬ。そういう生活が始まったわけである。
店の定休日は週に1回、月曜日だけで、それ以外で演奏に時間を使う場合は臨時休業となる。とは言っても初めての自営業なので、あまり悠長な事もしていられない。店というのは自分達の身体や心と同じで、動きを止めるのは息を止めることに等しい。買い出しをして、仕込みをして、お客さんを迎え、コーヒーやカレーを提供し、お金をもらい、片付けをし、帰って死ぬ。そういう状態にしておかないと活動しない。現に今はカレーやコーヒーの事で頭が一杯で、音楽の入り込む余地が無いけど、開店準備期間中に1つだけ曲を書いたので、3月末〜4月末にかけてのライヴは何とか乗り切れるんじゃないかと思う。いま一番僕が愛しているのは店だけど、音楽の現場に戻れば、また音楽も愛せるようになるかもしれない。どちらも自分の仕事(身体や心と同じもの)として扱えるかもしれない。

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